- 「取引で会社の印鑑証明書が必要になった」
- 「印鑑証明書の作り方を知りたい」
会社経営していくうえで「印鑑証明書」を必要とする場面は多く、取引先から「今週中までには用意してほしい」なんてことも・・・。
「印鑑証明書」はすぐに作れるわけではなく、ある程度の事前準備が必要になります。
期日までに用意できないと取引先との契約がスムーズにできず会社としての信頼を失いかねません。
今回は会社の印鑑証明書の作成方法を手順ごとに紹介したいと思います。
印鑑証明書の交付前の事前準備
印鑑証明書の交付を受ける前に事前準備が必要になります。
事前準備
- 代表者印の登録
- 印鑑カードの発行
優先順位としては「代表者印の登録」が先になります。(代表者印の登録が済まなければ「印鑑カード」の発行ができないため)
この2つの事前準備が完了することで手続きの環境が整います。
【事前準備①】代表者印の登録
会社の印鑑証明書を作る前にまずは代表者印の登録が必要になります。
そもそも印鑑証明書は印影の写しですから、その印影の元となるハンコ(代表者印)の登録が必要になります。
登録は本店(営業の本拠)の所在地を管轄している法務局(登記所)のみでできます。
代表者印の登録方法はこちら「代表者印の登録方法は!?印鑑届書を提出するまでの流れを解説」を参考にしてみて下さい。
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代表者印の登録方法は!?印鑑届書を提出するまでの流れを解説
「代表者印ってどうやって提出するの?」 「提出には何が必要なの?」 会社設立には代表者印の登録が必要ですが、実際何から準備したらいいか分かりませんよね。 今回は代表者印を登録するまでの流れを紹介したい ...
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【事前準備②】印鑑カードの発行
印鑑カードを発行します。
印鑑カードの発行も本店(営業の本拠)の所在地を管轄している法務局(登記所)のみになります。
事前準備①で代表者印の登録をした法務局(登記所)と同じ場所と考えてもらえれば分かりやすいと思います。
印鑑カードの発行には「代表者印」と「印鑑カード交付申請書」が必要になります。
申請書は窓口に備え付けてありますし、法務局のホームページからもダウンロード(印刷)ができます。
【印鑑カード交付申請書:PDFファイル】
【記入例:PDFファイル】
必要事項を記入し、登記所へ提出した代表者印を押したら窓口へ提出します。
法務省:印鑑カード
申請が受理されると上記のような「印鑑カード」を交付してもらえます。
これで「印鑑証明書」の交付手続きに必要な準備が整いました。
印鑑証明書の申請方法は3つ
会社の印鑑証明書の申請方法は3つあります。
3つの交付方法
- 窓口で申請する
- 郵送で申請する
- パソコン(オンライン)で申請する
いずれの場合も、事前準備②の「印鑑カード」と「印鑑証明書交付申請書」が必要になります。
「印鑑証明書交付申請書」は法務局(登記所)の窓口、もしくは下記リンク先の法務局Webサイトから入手可能です。
【印鑑証明書交付申請書:PDFファイル】
【記入例:PDFファイル】
「印鑑証明書」の発行には手数料として450円請求されます。
方法①:窓口で申請する
窓口で申請する場合、
法務局(登記所)へ「印鑑証明書交付申請書」と「印鑑カード」を合わせて提出します。
【印鑑証明書交付申請書:PDFファイル】
【記入例:PDFファイル】
印鑑証明書の取得であれば全国にあるどの法務局(登記所)でも可能です。
これは法務省の「商業・法人登記情報交換システム」によるもので、請求の対象である会社・法人等がどこの登記所の管轄であっても,すべての登記所に対して請求できるといったものです。
例えば出張で地方にいる場合でも、最寄りの法務局(登記所)で印鑑証明書の取得ができます。
【最寄りの法務局(登記所)を探す:法務局Webサイト】
方法②:郵送で申請する
郵送で申請する場合、
- 「印鑑証明書交付申請書」
- 「印鑑カード」
- 収入印紙(一枚請求につき450円)
- 返信用の切手(82円目安)を貼った封筒
これらすべてを封筒に入れて管轄の登記所あてに郵送(簡易書留推奨)します。
【印鑑証明書交付申請書:PDFファイル】
【記入例:PDFファイル】
発行手数料450円は収入印紙として支払われます。
一枚請求につき450円になりますので、枚数分を印鑑証明書交付申請書へ貼り付けます。
返信用の切手に関しては1通であれば印鑑カードを含めて82円が目安となります。
返信用の封筒には返信先の住所を記入してください。
詳しく下記リンクを参考にしてみて下さい。
問 会社,法人の印鑑証明書を郵便で請求したいのですが,その方法について教えてください。
方法③:パソコン(オンライン)で申請する
パソコン(オンライン)で申請する場合、
「登記・供託オンライン申請システム」から手続きができます。
オンラインによる交付請求には
- 申請用総合ソフトのインストール
- 申請者情報登録
- 電子証明書の取得(ICカードリーダが必要)
などの作業が必要になります。
自宅に居ながら申請ができると言っても、それなりに手間と時間が掛かりますし難易度が高いように感じます。
パソコン(オンライン)による申請よりも窓口の方が手っ取り早いです。
代理人が申請する場合
代理人でも「印鑑カード」があれば印鑑証明書の申請は可能です。
「印鑑証明書交付申請書」の窓口に来られた方(申請人)にある代理人にチェックを入れ、氏名、住所を記載して提出するだけです。
【印鑑証明書交付申請書:PDFファイル】
委任状は必要ありませんが、「印鑑カード」を添えて提出してください。
今回のおさらい
会社の印鑑証明書を手に入れるには?
- 事前準備として「代表者印の登録」「印鑑カードの発行」が必要
- 申請方法は窓口・郵送・パソコン(オンライン)の3つ
- 代理人でも申請ができる