戸建て、注文住宅、マンションなどマイホーム購入に住宅ローンを利用する方は多いです。
住宅ローンの申し込みには「実印」が必要になります。
また契約者の実印だけではなく連帯保証人となる方の実印も必要になります。
あとになって慌てて用意するのではなく、当記事をじっくり読んで実印が必要になるタイミングなどを把握しておきましょう。
住宅ローン申し込みで実印が必要になる
住宅ローン融資申し込みの際に実印が必要になります。
住宅ローンは個人の借入としては高額で、数百から数千万円となることがほとんどです。
高額なお金を貸す銀行側としては、
といった貸し倒れ(損失)などによるリスクはどうしても避けたい。
そこで「契約者本人が自らの意思で申し込みをしている」ことを証明するため、契約書へ「実印」による押印を求めるのです。
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実印が押された契約書と後述する印鑑証明書が揃うことで、法的な効力が働き契約が絶対的なものとなります。
これら有効になった契約は後で覆すことは非常に困難で、ただの口約束とはわけが違うのです。
大きなお金が絡むような取引や契約に実印が必要なのはこうした意図があるからなのです。
実印は「本審査」で必要になる
住宅ローン契約までの流れ
銀行は住宅ローンの契約前に返済能力(きちんとお金を返せるか)があるかどうかを判断するために「審査」を設けています。
審査は「事前審査」と「本審査」の二段階で行われ、実印は「本審査」の申し込み時に必要になります。
事前審査では収入や職業といった情報をチェックされるほか、金融機関によっては収入を確認するために源泉徴収票の提出を求められることもあります。
この段階はまだ仮の申し込みであって、実印ではなく「認印」を求められることが多いです。
事前審査に通過したら「本審査」になります。
本審査は正式な申し込みとなるため「間違いなく本人であること、自らの意思で申し込んでいる」ことを証明するために、契約書へは実印による押印を求められます。
本審査を通過すれば住宅ローン契約成立となり、融資が実行される流れとなります。
印鑑証明書の添付も必要になる
本審査では実印による押印が求められるほか、さまざまな書類を提出しなければなりません。
その書類のなかに「印鑑証明書」が含まれます。
印鑑証明書とは押印した印鑑(実印)が本人のものであることを証明する書類になります。
実印が押された契約書に添付することで、偽造や複製によるなりすましを防ぐことが目的とされています。
ですから契約書へ実印を押しただけでは単なる認印にすぎず、印鑑証明書を添付することで初めて法的な効力が働くわけです。
本審査のタイミングでは実印の他に印鑑証明書が必要になることを覚えておいてください。
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本審査前までに実印が用意できればスムーズに契約まで持ち込むことができます。
実印をお持ちでない方はすぐにでも用意を進めたほうが良いかと思います。
連帯保証人(妻、親)の実印も必要
本審査では連帯保証人になる方の「実印」と「印鑑証明書」も必要になります。
定期的な収入があり、返済能力が十分な方であれば連帯保証人なしでローンを組むことができます。
ですが、以下の場合に限って連帯保証人を求められます。
- 夫婦の収入を合算して購入する場合
- 親名義の土地に家を建てる場合
- 土地や家が共有名義の場合
- ペアローンを利用する場合
- 審査結果により連帯保証人を求められた場合
これらパターンに当てはまる場合は、連帯保証人の実印と印鑑証明書が必要になります。
おそらく妻が連帯保証人となるケースが多いかと思います。
しかし実印を持っていない方が意外と多く、慌てて用意するパータンが多いです。
実印と印鑑証明書は役所で手続きをする必要があり、ある程度の手間と時間が掛かります。
できることなら本審査の申し込み前までに準備したいところです。
本審査で認印を使ってしまった場合は?
本審査に認印を使ってしまった場合は、そのハンコを印鑑登録して「実印」として使えば問題ないです。
「実印」が何なのかよく理解しておらず自宅にあった印鑑(認印)を押してしまうケースはよく聞きます。
「印鑑登録」をしていないハンコでは「印鑑証明書」の交付を受けることができないため、あとで「印鑑証明書を提出してください」と言われても用意ができないわけです。
ですから本審査に認印を使ってしまった場合、そのハンコを実印として印鑑登録してしまえば印鑑証明書の交付を受けることができるので問題ないです。
ただ、自宅にあった認印を実印として使うことに抵抗がある方も当然いることでしょう。
実印を新調して使いたいのであればその旨をすぐにでも担当者へ伝えてみる方法もあります。
金融機関としても契約を取りたいわけですから無下(むげ)な対応はできないでしょう。
実印は「一生モノ」と言われており、吟味して新しく作成する価値は十分にあると思います。
いずれにしろ手違いに気づいた場合はすぐにでも対処しましょう。
「事前審査」に印鑑は必要ないのか?
一般的に事前審査の段階では「認印」を求められるケースがほとんどです。
一般的にというのは稀(まれ)に実印でなければならない金融機関も存在するからです。
など実印を使うことに抵抗がある方は、事前に担当者へ確認してみてください。
個人的には「印鑑証明書」の提出を求められていないのであれば、実印である必要はありませんので認印でも問題ないかと思います。
事前審査の段階で認印を使用したからと言って審査に落とされるのは考えにくいですが、会社の方針であればその指示に従うしかありません。
ただし正式な申し込み(本審査)の際は印鑑証明書の添付が必要になりますから、実印はそのタイミングで必要になることを覚えておいてください。
ネット申し込み(事前審査)は印鑑が不要
ネット申し込みの事前審査には印鑑は不要です。
住宅ローンの事前審査をネット申し込みできる金融機関も存在し、自宅に居ながらかんたんに申し込みをすることができます。
これらインターネット経由による申し込みは全て画面上で済ませるため印鑑を押す必要ありません。
ですから事前審査の申し込み方法によって印鑑が必要なケースとそうでないケースがあるのです。
ネット申し込み(事前審査)のメリットは住宅ローンの比較ができるところです。
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今回のおさらい
住宅ローンに実印は必要?
- 住宅ローンの「本審査」で必要になる
- 「印鑑証明書」の添付も必要
- 連帯保証人の「実印」と「印鑑証明書」も必要